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故人の供養というのは、葬儀や告別式、決められた間隔で行われる法要だけではないと言えるでしょう。仏教であれば、毎日仏壇で行なうということになるでしょう。朝と夜、故人に向かって礼拝し、声をかけるといった姿を目にしたこともあるのではないでしょうか。これは、仏教における「故人の供養」の基本とも言える習慣ではないでしょうか。仏壇にお供えものをし、線香をつけた後、鈴を鳴らして読経するのが一般的な朝晩の礼拝と言えるでしょう。礼拝を行なう際、一番大切とされているのは「作法」といったものではなく、何よりも「故人を偲ぶ気持ち」と言えるのではないでしょうか。とはいっても、忙しい現代において、朝と夜の決まった時間に線香やお経などをあげる時間というのは、必ずしも生み出せるものではないと言えるでしょう。もしも、生活の負担になってしまうという場合には省略してもかまわないとも言われています。そのかわりに、手間を省いても、毎日必ず故人に話しかけるつもりで、自身の空いた時間を使って手を合わせることを実行するべきでしょう。毎日のお供え物として考えておきたいのは、「五供」という基本の5つを覚えておきましょう。まず「飲食」に関わるものでしょう。炊きたてのごはんやいただきものなどは、食べる前に仏壇に供えるのが基本でしょう。次に「浄水」と言って、水かお茶をお供えしましょう。3つめは「灯明」と言われ、ろうそくに明かりをともすこと自体がお供え物とされているようです。4つめは「香」の字の通り、線香のことでしょう。一般的には朝に3本あげれば良いようです。そして最後に「花」でしょう。花は毎日違うものを用意するというわけでなくていいので、水だけは毎日入れかえるように心がけておくと良いでしょう。公園墓地や霊園、納骨堂などへの御墓参り以外にも、毎日故人を偲ぶ時間を持つことが重要と言えるでしょう。
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