
高齢化が進み、単に長生きするだけでなく元気に長生きする「健康寿命」を伸ばす予防医学が注目されています。予防医学というのは病気にかかってから治すのではなく、元気なうちから対策を講じて病気を予防し、健康な状態をキープするという考え方です。高齢になるとケガや病気のリスクが高まり、ケガや病気をすると治りにくかったり、ひいては寝たきり状態になってしまうこともあるため、予防医学の重要性が見直されているのです。
NMN(βニコチンアミドモノヌクレオチド)は新興和製薬株式会社が販売するサプリメントの主原料で、これはあらゆる生物の細胞に本来存在している物資です。これは体内で自然に作られる物質ですが、加齢とともにこの物質の生産能力が衰え、身体の修復機能が失われる原因のひとつになっていると考えられています。そんな中で、NMNは7種類ある全ての長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)にエネルギーを供給し、抗老化すなわち若返りの効果があることが分かりました。
NMNを使ったマウスの実験では、生後22か月のマウスの体の細胞が生後6か月の状態に若返りました。NMNによって若返るということは、老化を遅らせるだけでなく身体機能の正常な状態を保つことにもつながるのです。サーチュイン遺伝子にエネルギーを供給して遺伝子からのアプローチで若返りが期待できるNMNは、これからますます重要視される予防医学にも寄与していくものです。
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